【目安公開】医療保険はいくら必要?共働き・専業主婦別に考えた/FPに聞いた「削っていい保険・削ったらダメな保険」

医療保険って、どのくらいの金額に入ればいいのかわからなくて…。多めに入っていれば安心かなと思っているんですが

「多めに入っておけば安心」という考えはわかる。でも、その「多め」が毎月数千円〜数万円の過剰払いになっているとしたら、どうだろう。

固定費を見直す中で保険を整理したとき、FPに指摘されたことがある。「保険は補償が多ければいいわけではなく、自分の状況に合った金額があります」という言葉だった。

医療保険の「適切な金額」は、働き方・家族構成・貯蓄状況によって変わる。共働きか専業主婦かだけでも、必要な金額の目安は大きく異なる。

この記事では、「医療保険にいくら入ればいいか」という疑問に、FPに教わった内容と私・みほの体験をもとにして答えていく。

この記事でわかること

  • 医療保険が「必要な金額」を決める考え方の基本
  • 共働きと専業主婦それぞれの医療保険の目安金額
  • 「高額療養費制度」を知ると保険の見方が変わる理由
  • FPが言う「削っていい保険・削ったらダメな保険」の判断基準
目次

医療保険の「必要額」は何で決まるか——そもそも論から整理する

医療保険は「病気や怪我で入院・手術したときの経済的なリスクを補う」ためのものだ。では、そのリスクはどのくらいの大きさかというと、実は多くの人が思っているより小さい。

医療保険の必要額を決める2つの要素

① 入院・手術でかかる「実際の自己負担額」はどのくらいか
② その金額を「貯蓄や収入でカバーできるか」どうか

「入院したら100万円かかる」というイメージを持っている人も多いが、実際には日本の医療制度「高額療養費制度」があるため、どれだけ医療費がかかっても自己負担額には上限がある。

つまり、保険が本当に必要な金額は「高額療養費を差し引いた後の自己負担分」から考えるのが正しい。これを知らずに保険を選ぶと、必要以上に大きな保障に入ってしまう。

私も高額療養費制度のことを知らずに保険に入っていました。「入院したら怖い」という漠然とした不安だけで入っていたので、FPに「その不安は制度でかなりカバーされています」と言われて目からウロコでした。

この記事で医療保険の必要額を考える順番

  1. 高額療養費制度で「実際の最大自己負担額」を把握する
  2. 自分の家庭が「共働き」か「専業主婦(片働き)」かで必要額を判断する
  3. 貯蓄でカバーできる部分を差し引いて、保険でカバーする額を決める

高額療養費制度を知ると保険の見方が変わる

日本には「高額療養費制度」という公的な制度がある。同じ月の医療費(保険診療分)が一定額を超えると、超過分が払い戻される仕組みだ。

年収370万円以下
月5.7万円が上限
それ以上は払い戻し
年収370〜770万円
月8.7万円が上限
(一般的な会社員の多くが該当)
年収770万円以上
月16.7〜25.2万円
収入が高いほど上限も上がる

つまり、大きな手術や長期入院をしても、月あたりの自己負担は最大でも8〜9万円程度に収まる(一般的な所得の会社員家庭の場合)。しかも、差額ベッド代や食事代は含まれないが、この制度だけでも相当なリスクはカバーされる。

⚠️ 高額療養費制度でカバーされないもの(注意点)

差額ベッド代(個室希望の場合):1日数千〜数万円かかることがある
・食事代(入院中の食事負担):1食あたり460円程度
・先進医療(保険適用外の治療):治療によっては数百万円になることも
・収入保障(入院中に働けない期間の生活費):会社員は傷病手当金があるが期間制限あり

高額療養費でカバーされない部分、特に差額ベッド代や収入保障の部分を補うのが医療保険の主な役割だ。「保険でカバーすべき金額」は、この視点から考えると整理しやすくなる。

共働き家庭に必要な医療保険の目安

共働き家庭の場合、夫・妻どちらかが入院・手術になっても、もう一方の収入で生活費はある程度カバーできる。この点が、専業主婦家庭との大きな違いだ。

共働き家庭の医療保険——FPに聞いた目安

基本入院日額5,000円程度で十分な場合が多い
理由片方の収入でも生活費はカバーできるため、収入保障の必要性が低い
目安月額保険料2,000〜4,000円程度(夫婦各1本)
貯蓄が200万円以上あれば、入院1〜2ヶ月程度は貯蓄で対応できる。

共働き家庭で注目してほしいのは「傷病手当金」だ。会社員(健康保険加入者)が病気・怪我で連続4日以上休んだ場合、給与の2/3が最長1年6ヶ月支給される。これを知っていると、入院中の収入保障を手厚くしすぎる必要がなくなる。

もちろん、がん・心疾患・脳卒中などの大病に備えるためのがん保険・三大疾病保険を別途検討する場合は話が変わってくる。まずは「基本の医療保険」から整理するのがよい。

専業主婦(片働き)家庭に必要な医療保険の目安

専業主婦(または育休中の主婦)の場合、医療保険の必要額の考え方が共働きとは少し違う。

まず、専業主婦が入院した場合、収入がゼロなので「傷病手当金」は受け取れない。でも、逆に考えると「入院中に失う収入」もゼロなので、収入保障は不要ということになる。

専業主婦の医療保険——FPに聞いた目安

注意点「収入がないから保険は不要」ではない
理由入院中に「家事・育児を外注する費用」がかかる(家事代行、ベビーシッターなど)
目安入院日額5,000〜7,000円(家事代行費用をカバーする想定)
月額保険料2,000〜4,000円程度が多くの場合の目安。収入保障より「生活維持のための費用」を補う考え方が正しい。

専業主婦が入院したとき、夫は仕事を抜けながら子どもの送迎や食事を担うことになる。家事代行やベビーシッターを頼んだ場合、1日あたり1万円前後かかることもある。「入院中の自分の生活費」ではなく「家族の生活を維持する費用」として保険を考えると、必要額が見えやすくなる。

⚠️ 専業主婦の医療保険で気をつけたいこと

・「専業主婦だから保険は安くていい」→ 子どもがいる場合は家事育児サポートの費用も考慮が必要
・「夫の保険に入れてもらっているからいい」→ 夫の保険には妻の医療費は含まれないことが多い
自分名義の医療保険が1本もない状態は、万が一のとき家計に大きな影響が出る

FPが言う「削っていい保険・削ったらダメな保険」

FP相談でもらった、保険を整理するときの判断基準を共有する。「何を残して何を削るか」の参考にしてほしい。

削っていい(または見直しを検討できる)保険の特徴

注意①別の保険と内容が重複している特約(入院・ガン特約の二重払いなど)
注意②独身時代に加入したまま、家族構成が変わっても見直していない死亡保障が過剰なもの
注意③返戻率が低い貯蓄型保険(今の低金利環境では利回りが期待しにくい)
注意④月払いで割高になっているもの(年払い切替で安くなる)

削ったらダメな(必ず確保すべき)保険の特徴

一家の大黒柱の死亡保障——万が一のとき、家族の生活が成り立たなくなる
子どもが小さいうちの収入保障(就業不能保険など)——長期間の休業リスクに備える
基本の医療保険(入院・手術に備える最小限の補償)——ゼロにすると万が一の際に困る
「絶対に必要なもの」と「あると少し安心なもの」を分けて考えると整理しやすい。

「削っていい・ダメ」の基準がわかると、整理しやすくなりますね

そうなんです。「保険は多いほど安心」という思い込みがなくなると、「自分に本当に必要な補償はこれだけ」と見えてきます。

みほが自分の医療保険を見直した経緯(正直な話)

FP相談でみほ自身の医療保険(月13,000円)についても確認してもらった。

📝 みほの体験談

FPに言われたこと(みほの保険について):
みほさんの保険の補償内容は、専業主婦のみほさんの状況(子ども2人・夫の収入あり・貯蓄あり)を考えると基本的に適切です。ただし月払いで損している部分があるので、年払いに切り替えるだけで年間2,000円ほど安くなります。

補償を削る必要はないですが、払い方を変えるだけでお得になる部分が一つあります。

みほ自身の保険は、月払い→年払いへの変更だけにした。削らなかったが、少し安くなった。補償は同じまま。

「保険を削ることが目的ではなく、適切な補償を適切な保険料で持つことが目的」だという言葉が、一番心に残っている。削れるところは削る。でも削ってはいけないところはきちんと残す。その判断のために専門家を使うのが正解だと思った。

医療保険を見直すタイミングと注意点

医療保険は「加入して終わり」ではない。人生の節目ごとに見直すことが大切だ。

1
結婚・出産のタイミング
家族が増えると必要な補償の中身が変わる
2
転職・退職・専業主婦になったとき
傷病手当金の対象から外れる場合がある
3
住宅購入のタイミング
団体信用生命保険(団信)が付くことで死亡保障の重複が起きやすい
4
加入から5〜10年経過したとき
生活環境の変化に保険が対応できているか確認する
年1回、家計を見直すタイミングで保険も確認するクセをつけると安心。

見直しのときに一つだけ気をつけてほしいのが「解約してから入り直す」タイミングだ。年齢が上がると保険料が高くなる場合があるし、健康状態によっては新しく加入できないケースもある。現在の保険を整理するときは、先に新しい保険に入ってから古い保険を解約する順番を心がけたい。

みほが医療保険の金額を整理した3ヶ月記録

「医療保険はどれくらい入ればいいかわからない」という状態から、FPと一緒に「自分に合った金額」にたどり着いたみほの3ヶ月間を記録しました。

1ヶ月目

「高額療養費制度」の存在を初めて知った

「入院したら月何十万円もかかる」と思い込んでいましたが、高額療養費制度を知って「一般的な収入なら月8〜9万円の上限がある」とわかりました。「では今の医療保険の保障額って多すぎるのでは?」と初めて疑問を持ちました。

2ヶ月目

FPに「専業主婦の場合は…」と教わり目から鱗

FP相談で「専業主婦の場合は傷病手当金がないため、入院中の家事育児サポート費用を考えておく必要がある」と教わりました。みほの場合は入院一時金10万円と日額5,000円程度の補償があれば十分と判断。過剰な保険料を見直すことができました。

3ヶ月目

月5,000円削減・「必要な額だけ」と確信

過剰な特約を整理して、医療保険の保険料が月5,000円下がりました。「もし入院しても高額療養費制度がある」という安心感と、「必要な補償はちゃんとある」という確信。年間6万円の節約と「不安のない保険」の両方を手に入れました。

よくある質問|医療保険についてQ&A

Q高額療養費制度とは何ですか?

A1ヶ月の医療費の自己負担に上限を設ける制度です。一般的な収入の方は月約8.7万円(年収370〜770万円の場合)が上限で、それを超えた分は後から健康保険から払い戻されます。「高額医療費で生活が破綻する」という不安はこの制度で大幅に軽減されています。

Q専業主婦に医療保険は必要ですか?

A必要ですが、共働き家庭ほど手厚くなくて大丈夫なケースが多いです。専業主婦が入院した場合、傷病手当金は出ませんが、家事・育児サポートの費用が発生します。「入院一時金10万円+日額3,000〜5,000円程度」が専業主婦の一つの目安です。

Q共働き家庭の医療保険はどのくらいが適切ですか?

A共働き家庭は傷病手当金(給与の2/3・最大1.5年)があるため、収入保障の必要性が低くなります。高額療養費制度と傷病手当金を組み合わせれば、短期入院なら保険なしでも対応できるケースも。「入院一時金10万円程度の軽い保障」で十分という考え方もあります。FP相談で自分の状況に合わせて確認することをおすすめします。

Q入院一時金はいくらあれば安心ですか?

A差額ベッド代・食事代・日用品など保険適用外の費用を考えると、短期入院(10日以内)で5〜20万円の実費が目安です。入院一時金が10万円あれば、多くのケースで余裕をもって対応できます。ただし長期入院・重大疾病の場合は別途の備えが必要です。

Qがん保険は医療保険と別に入るべきですか?

A医療保険にがん特約をつけるか、がん保険に単独で加入するかは家庭の状況によります。重要なのは「がん特約と独立がん保険に重複して入っていないか」の確認です。みほのように特約が重複していると、余分な保険料を払っているケースがあります。FPと証券を確認してから判断することをおすすめします。なお、近年はがん治療の外来化が進み入院日数が短くなっているため、通院補償が含まれているかどうかも確認しておくと安心です。

「自分の家庭に合った保険の金額」をプロに確認したい方は、無料FP相談を活用するのがおすすめです。

みんなの生命保険アドバイザー|無料FP相談

何度でも無料・全国対応・複数の保険会社から中立的なアドバイス

無料で相談してみる →

完全無料・何度でも利用可・生命保険・医療保険の見直しに対応

あなたの医療保険、見直しが必要なサインはいくつありますか?

□ 加入したときから生活環境が変わっている → 現在の状況に合った補償か確認を
□ 複数の保険に入っているが、合計額を把握していない → まず合計を出す
□ 保険担当者に勧められて入ったが、内容をよく知らない → FP相談で整理を
□ 高額療養費制度を知らずに「多め」に入っている → 制度を知ってから再判断
□ 月払いで長年払い続けている(年払いに変えたことがない) → 年払いで数%お得になる可能性

まとめ:医療保険は「多ければいい」より「自分の状況に合った額」が正解

医療保険はいくら入ればいいか——その答えは、共働きか専業主婦か、子どもの有無、貯蓄額、日本の公的制度(高額療養費・傷病手当金)をどれくらい活用できるかによって変わる。

「不安だから多めに入る」という選択は理解できる。でも、多めに払い続けた保険料の累計は、決して小さくない。月3,000円の違いが10年で36万円だ。

自分に合った保険の金額を知るために、一度FP相談を活用してみることをおすすめする。無料で使える制度だし、整理するだけでも意外な発見があることが多い。

保険の見直しは「削ること」が目的ではなく、「自分の状況に合った最適な備えにすること」が目的。一度FP相談で自分の保険を棚卸しするだけで、暮らしのコストが大きく変わることがある。

「保険のことはよくわからないから」と先延ばしにしている方ほど、見直せる余地が大きい場合が多いです。高額療養費制度を知るだけでも、保険への見方が変わりますよ。

目次